浦和レッズ移籍と2016年への覚悟。
移籍、リオ五輪、ロシアW杯予選…さまざまなステージが待ち受ける2016年に遠藤が期するもの
驚いたレッズの運動量
加入前の僕のレッズへの印象はこんな感じでした。
「Jリーグで対戦したなかで一番強く感じたチーム」
「魅力的なサッカーをしている」
「選手個々の技術が高く、うまい」
ものすごくいいイメージがあったんですね。
ただ、一方で昨シーズンまで僕が所属していた湘南ベルマーレは運動量が売りのチームでしたから、「他のチームには走り負けない」という思いもありました。それはいいイメージを持っていたレッズに対してもそうです。
それが、キャンプに合流し、チームメイトと一緒にプレーさせてもらってびっくり。
「みんなすごい走るし、動く!!」
大きなギャップでした。
さらに、練習のきつさも想像以上でした。湘南のときは、砂浜を走ったり、体幹トレーニングがあったりとフィジカル的なきつさがあったのですが、レッズの場合はゲーム形式の練習がとても多く、しかもそれがきつい。
例えば、タッチ制限があるとき。「ワンタッチ、リターンなし」という制約があると、選手はつねに動いていないとパスが回らない。僕はU-23代表が1月末まであり、キャンプへの合流が遅かったので時期的にそうしたゲーム形式の練習が多かったのかもしれませんが……きつかったですね、本当に(笑)。
加えて、ミシャ監督も最初のイメージとちょっと違いました。
交渉のときを含めて穏やかなイメージを持っていたのですが、ミーティングで激しく選手に要求する姿を見ては、ものすごく熱い人で、どこまでも理想を追求しようとする、芯の強さというのを感じました。
要求することもそう。
技術の高い選手が揃うチームで、攻撃サッカーを志向しているだけに「パスワーク」や「コンビネーション」を重視しながら指導されるのかな、と思いきや「球際」や「運動量」、「攻守の切り替え」といった世界でもベースとなる部分をすごく厳しく指導される。
そんなふうに、いい意味でレッズというチームに対して驚きがありました。
一方で、キャンプでのチームの雰囲気はすごく良かった。